疼痛緩和のための「エムラパッチ」
疼痛緩和のための「エムラパッチ」
痛みとは「実際の組織損傷もしくは組織損傷が起こりうる状態に付随する、あるいはそれに似た、感覚かつ情動の不快な体験」と定義されています。また痛みは「常に個人的な経験であり、生物学的、心理的、社会的要因によりさまざまな程度で影響をうける」ものとされております。
「痛み」を訴える患者さまに対して、身体的な要因に加えて、表情や言動、心理社会的な要因も併せて総合的に評価、対応をする必要があります。
痛み刺激は侵害受容器を介して刺激信号となります。刺激信号は末梢神経、脊髄、脳へと伝わり、その信号の一つが脳の表面に届き私たちは「どこの痛み」なのか認識をします。加えて、脳の深部にもその信号は届き「つらい気持ち」や「不安」などの気分の変化にも影響を生じさせます。
痛みの発生に関わる神経細胞のネットワークを介して「痛い」という声がつくられたり、痛みに伴う行動や姿勢の変化が起こったりします。

痛みの強さは本人にしかわからないため自己申告スケールで教えらもらうことが一般的です。
スケールにはNRS(Numerical Rating Scale:0~10)、VAS(Visual Analogue Scale:0〜100mm)VRS(Verbal Rating Scale)などがあります。VASの測定方法です。
まず100mm(10cm)の直線(定規みたいなものです)を患者さまにみせます。
左端を「痛みなし(0)」、右端を「想像できる最悪の痛み(100)」と定義します。
患者さまに現在の痛みの位置を直線上に指で指示してもらい、左端からの長さ(mm)を測って数値化します。
痛みの基本的な役割は、身体に何か異常が生じていることを知らせることであり、警告サインです。痛みがある場合、身体の中に炎症、出血、血行不良、腫瘍などがないかどうか、そして創傷、捻挫、打撲、骨折などがないかどうかを考えながら診察をします。
「痛み」は身体の中に隠れた疾患の存在を教えてくれるサインであり、痛みがあるときはその原因が何かを考えるきっかけになります。一方で、原因が分かっている場合や原因の除去が困難な場合に、痛みのみを先に取り除きたい場面もあります。
エムラは局所麻酔薬の皮膚透過性を高めた製剤です。局所麻酔薬は痛み刺激が伝わるのを防ぐお薬です。臨床試験が公表されており、注射針・静脈留置針穿刺時の疼痛はプラセボ群:VAS=39.6 mm(平均値)に対してエムラ群:VAS=18.8 mm(平均値)でした。注射針穿刺時の疼痛に対し緩和効果があるようです。
重大な副作用として、ショック、アナフィラキシー、意識障害、振戦、痙攣、メトヘモグロビン血症が報告されています。主な副作用は紅斑、蒼白などです。
当院では予防接種時の疼痛緩和を目的に「エムラパッチ」を準備しています。
対象は原則9歳以上と致します。
「エムラパッチ」は自費診療で1枚1000円です。
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